過食症・過食嘔吐とリデュース

 

食欲が抑えられなくなり、食べ過ぎてしまうのが「過食症・過食嘔吐」、食欲が全くなくなりほとんど食べなくなるのが「拒食症」です。逆の症状に見えますが、食事がおかしくなるという意味では同じなので、ひとくくりに摂食障害と呼ばれます。

 

この摂食障害のうち、「過食症・過食嘔吐」の対策として、リデュースを使用してみようと考えるのも無理はありません。

 

ここでは、過食症と過食嘔吐について、リデュースを使ってもよいのかどうかを解説します。

 

過食症について

まずは、過食症・過食嘔吐についておさらいしておきましょう。

 

過食症・過食嘔吐は、食欲が爆発して食べ過ぎてしまう症状のことです。人によっては食べたものを吐き出してしまう「過食嘔吐」という状態になることもあります。

 

また、抑うつ症状や自傷行為、アルコール依存症や不安障害、PTSDなどの精神疾患の症状の表れとして過食や過食嘔吐が出てくることもあり、一般的に過食症は精神疾患に分類されます。

 

いずれにしても、根っこにあるのは「やせ願望」です。やせ願望と言うと拒食症の方がイメージしやすいですが、「痩せたいのに食べてしまう」という意味では拒食症と表裏一体の症状なのです。事実、拒食症と過食症を行ったり来たりする事例もよくあります。

 

過食症の治療としてリデュースを使うのはOK?

過食症は食欲が爆発してしまう症状なので、アメリカでは食欲抑制剤(ジブトラミン、トピラマートなど)を処方することもあります。食欲抑制剤を飲むことで食欲が抑えられ、過食をやめることに繋がるからです。

 

ただ、このジブトラミンなどの医薬品は日本では認可されておらず、日本の病院に通ってもジブトラミンが処方されないという状態になっています。そのため、リデュースなどの食欲抑制剤を個人輸入で手に入れようとしてしまうケースがあります。

 

アメリカではジブトラミンが処方されることがあるといっても、それは患者の性格や状況を考慮してのものです。もし患者の性格がマッチしていなければ、リデュースを自分で手に入れた人が、自己判断でリデュースを大量摂取(od)をしてしまったり、拒食症に移行してしまったりというリスクがあります。

 

>>大量摂取(od)は死亡例多数|長期服用の耐性形成にも注意

 

また、過食症・過食嘔吐の患者は抑うつ症状や自傷行為を持っている場合も多く、抗うつ対策としてSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)を処方されている場合があります。リデュースはSSRIは併用禁忌で、知らずに同時摂取するとセロトニン症候群のリスクがあります。

 

>>併用禁忌の薬はある?

 

このように、医師の診断なしでリデュースを飲むのは危険です。しかし、リデュースは国内では医師の処方を受けられないので、自己判断頼りになり、あやまちを犯してしまう可能性が高いのです。

 

リデュースが引き金で摂食障害になる恐れも

 

ただ単にダイエットでリデュースを飲んでいたけど、いつの間にか摂食障害になってしまう、なんてリスクも考慮しなければいけません。

 

リデュースは医薬品の一種ですから、ほとんどの人にとっては「最後の手段」的な位置づけになるはずです。今までいろいろなダイエットを試して、それでもダメだったからリデュースを…という形です。しかしリデュースは体に合わない人も多く、やめてしまったとたんに食欲が爆発して過食に至ってしまう可能性があります。

 

もっと悪いのは、リデュースでもやめられなかった、と気に病んでしまい、やせ願望が拒食症の方に向いてしまう可能性です。拒食症になると確かに痩せることは痩せますが、重症化すると身長160センチで体重が20kg台といった異常な痩せ方に至ることがあります。痩せて美しい体を手に入れるつもりが、痩せすぎてルックスが悪くなってしまうのは元も子もありませんし、そもそも命の危険すらあります。

 

いろいろやったけど痩せられないからといってリデュースに手を出す気持ちはわかりますが、危険性が高すぎるのでやはり別の方法を模索するべきでしょう。